2023年4月現在で、公開されて間もない「名探偵コナン黒鉄の魚影」。
興行収入が100億を超えるのでは?というくらい大人気の劇場版名探偵コナン。
なぜこんなにもコナンの映画が長く愛され、こんなにも人気なのか深掘りしていきます。
黒鉄の魚影のネタバレを含みますので、ご注意ください。
名探偵コナン黒鉄の魚影が人気の理由5つ
1つ目:コナン初心者にもわかりやすい冒頭の説明が丁寧

コナンの映画には必ず冒頭に、
「俺の名は高校生工藤新一」から始まるコナンの体が縮んだ説明が入ります。
そしてそのあと大抵灰原の過去の説明も入り、
黒鉄の魚影のように黒の組織が絡む映画だと組織のメンバーの紹介のように、
メインキャラクターの簡単な紹介もあります。
メインキャラクターの紹介はまだしも、
30年近く続く名探偵コナンの設定を知らない人なんてほとんどいないであろうという前提がありながら、
この説明を続けることに未だに初心者も獲得しようという姿勢が見えます。
コナンの紹介は置いといても、
黒鉄の魚影でいう赤井秀一、バーボン、キールなど、
複数の顔を持つキャラクターも一瞬で理解できるこのシステムは
初心者が理解するにも一度離れた人が思い出すにも画期的と言えるでしょう。
既存ファンももちろん音楽と演出が毎回楽しめる

そんなキャラ説明の時間はディープなファンにとっては退屈なのでしょうか。
いいえ、そんなことありません。
御馴染のメインテーマが毎回アレンジされており、
イントロから鳥肌が止まらない人が多かったり、
黒鉄の魚影の場合予告の時点でフルートが使われていることに興奮している人がいたりと
メインテーマだけで楽しみ方は千差万別なのです。
そしてコナンの最後の「真実はいつも一つ!」の演出も年々凝っており、
「緋色の弾丸」のリニアを使ったカウントダウンや、
「ハロウィンの花嫁」の少年探偵団によるメタ的コメント、
「黒鉄の魚影」の波と連動した動きなどイントロから終わりまで、
ディープファンであっても聞き逃せない&見逃せない場面なのです。
2つ目:原作と繋がるため並行して楽しめるから

「黒鉄の魚影」で原作での話である宮野明美が出てきたり、ベルツリー急行の話が出てきました。メタ的に「原作を見たらもっと理解が深まるんじゃないか?」と語らずとも映画内で思わせるような演出が特に「純黒の悪夢」より強くなっています。
そこから初心者&離脱組をまずは過去映画、
そして原作へと移行させ最初の興味外の推理やキャラが気になりだし、
最終的に沼らせる構造がコナン映画はしっかりしています。
3つ目:キーパーソン同士の過去が繋がる伏線が散りばめられている

「異次元の狙撃手」では赤井=沖矢がまだ完全に原作で
明らかになっていないにも関わらずラストシーンで沖矢が変声機をオフにし、
ジェイムズに赤井の声で「了解」というシーンがありました。
また「ハロウィンの花嫁」でも中心人物だった
降谷零と松田陣平の警察学校同期コンビですが、この設定は「純黒の悪夢」で付け加えられたものです。
原作では松田の方が先に出たキャラクターです。
降谷が爆弾解体するシーンで松田の回想があり、ファンを驚かせました。
大体は原作と関係のないことが多いですが、
このように原作より先に情報を出したり原作に繋がる情報を出すことがあるので、
ディープなファンは我先にと映画館へ向かうのです。
4つ目:どんどん壮大・派手になっていくアクション

コナンは殺人描写や難しいトリックなど多いはずなのに、
家族で観に行く方も多いのはなぜでしょう。
それはアクションの派手さで、
ストーリーの小難しさも吹っ飛ぶくらいに楽しめるからといえるでしょう。
ディープなファンや大人は伏線やトリックを前提としたアクションを楽しみ、
初心者や子供は理屈抜きでぶっとんだコナンのキック力増強シューズを使ったアクションや蘭の格闘、
赤井の銃撃などを楽しめます。
またただ単にアクションでスリルを感じ貰うだけでなく、
小五郎や博士などでユーモアもあるので緊張しっぱなしというわけでありません。
原作には見られない派手さ

原作では事件が起きると、日常生活の延長上で事件が解決されます。
例えば誰かの家だったり、公共の施設などです。
そしてあまり事件現場からは大きく動かず、
コナンや沖矢、安室などが淡々と推理を披露します。
しかし映画ではちがいます。
大体が鈴木財閥運営の施設がらみだったり、
たとえ東京だとしても純黒の悪夢やゼロの執行人のように数万人に被害が出るものとなっています。
この事件の規模感の違いが、
初心者や子供、離脱組には鮮烈に写り、
ディープなファンにはいつもと違う景色が見られるという期待を煽り、
そのすべてが映画館の大音響・大画面と相性が良いのでしょう。
5つ目:誰かしらに当てはまる?ラブコメ要素

コナン映画の何よりの魅力、それはラブコメといっても過言ではないでしょう。
- 近くにいるのに中々会えない「新一×蘭」
- 黒鉄の魚影で大きな動きがあった「灰原×コナン」
- 迷宮の十字路やから紅の恋歌で信頼感を見せつけた「平次×和葉」
などどの男女の組み合わせも同じような組み合わせがないのです。
またアクションと同じくより大きな舞台でより如実にラブコメを見せつけてくれることになり、
そこで出たキュンとするセリフを映画館の大音響で聞くという魅力もあります。
ラブコメのすごいところは、
事件やミステリー、アクションとうまいこと絡んでいる点です。
ラブコメだけが先行せずあくまでメインのアクションに華を添える要素として存在して映画を盛り上げます。







まとめ
総合すると、コナン愛の大小・年齢・性別を超えて楽しめるのが
「コナン映画」ということが分かりました。
大人の女性が中心に盛り上がりの輪が広がり、
長寿コンテンツでありながら未だに新規を獲得し続ける
モンスターコンテンツであることも分かったかと思います。
これからもコナン映画・アニメ・原作と見ていきたいですね。