「名探偵コナン 黒鉄の魚影」でベルモットがボスに送ったメールと灰原を助けた理由を考察します。
最初黒の組織は老若認証システムを利用しようとしますが、
最終的にシステムごと全て破壊します。
その過程に何があったか、またなぜ灰原をベルモットは助けたのでしょうか解説します。
黒鉄の魚影のネタバレを含みますので、ご注意ください。

ベルモットがボスへメールした目的を考察
1つ目:ボスの存在を守るため

まずはボスの保身のためと推測できます。
ベルモットは老若認証システムを「開けてはならない玉手箱」と称し、
キャリーケースを引きながら神妙な表情でボスにメールを送ります。
結果、
「○○○○をつぶせ」
という返信が返ってきて、
パシフィック・ブイの施設ごと破壊することになります。
また別の場面で黒の組織のナンバー2・ラムは、
老若認証システムがあればあの方の所在を掴めたかもしれないと、
少し残念そうな様子でした。
この2つを踏まえると
「あの方(黒の組織のボス)は何らかの理由で姿を変えており、
変えた姿を見られるのはナンバー2であるラムでさえ許していない」
ということになります。
ナンバー2のラムでさえ知らないことを、老若認証システムで組織全員が知るのはマズいことです。
ベルモットはボスの所在がバレるのを未然に防いだのでしょう。
2つ目:ベルモット自身の正体をシステムに明かさせないため

ベルモットは単行本第42巻、テレビアニメ第345話の
「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」にてジョディの言葉より
20年間姿が変わっておらず、年を取らないことが明らかになります。
このことからベルモットにとって、実際の姿をデータで割り出す
老若認証システムは自身の正体を明かしてしまう危険なシステムです。
あの方が姿を変えていることは不確定事項ですが、
ベルモットが不老であり姿を変えてることは確定事項です。
ベルモットは秘密主義であり、
不老の真実を組織のメンバーが知っているような描写はありません。
ベルモットは老若認証システムを「開けてはならない玉手箱」と例えていますが、
まさに浦島太郎の玉手箱の通り、
空けたら老いが露見してしまうのかもしれません。
3つ目:コナンと蘭の安全を守るため

ベルモットは新一と蘭に命を助けられた過去があることが分かります。
NYでの一件からベルモットは黒の組織のメンバーにも関わらず、
自分の命を賭してでもコナン(新一)と蘭を守ります。
バスジャック犯からコナンを身を挺し守り、
「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」では蘭が計画を邪魔するも撃てはしませんでした。
コナンや蘭と近しい関係であるバーボンにもコナンと蘭の保身を要請していることが、
明らかになります。
実際映画内でピンガはコナンを怪しんだことにより老若認証システムを使い、
コナン=新一であることを掴みます。
ピンガは消息不明にはなりましたが、
実際黒の組織が老若認証システムを手に入れたらコナンの正体はばれ、
蘭に危害が加わることは必然です。
このことより老若システムのことをボスに送ったのは、
コナンと蘭をジンやウォッカら黒の組織の魔の手から守るためだったのかもしれません。
ベルモットが灰原を助けた理由考察
その1:善意から手を引いた説

ベルモットにとって灰原は例えコナンの命に逆らってでも抹殺する対象です。
実際バーボンは、ベルモットが是が非でも灰原の命を絶つことを悟っています。
しかし「工藤新一NYの事件」や「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」分かる通り
完全に冷酷とも言い切れません。
新一・蘭は自分の命を救った恩義、
灰原は自分が1時間以上かけても欲しかった
フサエブランドのブローチ整理券の恩義で助けたのかもしれません。
また漆黒の特急(終点)で分かる通り、
漆黒の特急でのシェリー抹殺作戦が失敗したら有希子はベルモットに、
手を引くように進言します。
もしかするとボスに忠実だったり、
コナンと蘭を助ける信念を曲げないベルモットは有希子の言う通り手を引いたのかもしれません。
2つ目:ベルモット自身を守ったのが灰原を助けたのにつながった説

ベルモットはボスにも老若認証システムの危険性を伝え、
この伝達がパシフィック・ブイ破壊に繋がります。
つまり偽灰原として老若認証システムの脆弱性を演出し、
パシフィック・ブイ破壊に導いたのは自分が年を取らない秘密を隠すためと考えられます。
灰原を助けたかったわけではなく、
ベルモット自身の不老がバレないように老若認証システムを破壊したら、
結果として灰原を助けることに繋がったというワケです。
また最後にフサエブランドのブローチが輝きますが、
イチョウの花言葉は「長寿」。
不老のベルモットとはなにやら繋がりがありそうです。
3つ目:コナンと蘭を守ることにつながるため灰原を助けた説

老若認証システムで灰原が映し出されたとき、
コナンも一緒に写っていました。
ボスにメールを送った理由と同様、
老若認証システムが黒の組織の手に渡れば、
ベルモットの命の恩人であるコナンと蘭の身にも危険が及びます。
偽灰原になって老若認証システムの脆弱性を演出し、
灰原を救ったのは漁夫の利で、
本来の目的はコナンと蘭を助けるためといってもベルモットに限っては過言ではありません。









まとめ
「名探偵コナン黒鉄の魚影」のベルモットが、
ボスへ送ったメールの理由・灰原を助けた理由について考察していきました。
ボスが姿を変えてる可能性がラムの発言より濃厚になり、ベルモットの謎も深まるばかりです。
また灰原を救った理由には何にせよ、
最後に不自然にきらめいたフサエブランドが関わっていそうです。