「ハウルの動く城」が面白くないと言われるのは
どうしてなのでしょうか。
面白いという評価が多い一方で、
面白くないという意見も見られる本作。
今回はその理由をまとめてみました。
「ハウルの動く城」が面白くないと言われる理由5つ
その1:テーマを盛り込みすぎている

「ハウルの動く城」には、
さまざまなテーマが盛り込まれています。
・「魔女の宅急便」のような少女の成長の物語
・「もののけ姫」のような呪いに苦しむ物語
・「天空の城ラピュタ」のような戦いの物語
このように、
複数のジブリ作品を混ぜ合わせたような内容とも言えます。
これにより、
何を伝えたい映画だったのかが薄れてしまい、
中途半端で面白くなかった
という感想を持つ方が多いようです。
さらに複数のジャンルが混ざった作品でもあります。
・ラブストーリー
・ファンタジー
・戦争もの
前半はラブストーリーのようですが、
後半は戦争がメインになります。
さらに魔女や星の子などのファンタジー要素も満載です。
このごちゃまぜ感が面白くないと感じる方も多いのでしょう。
その2:戦争の描写がわかりにくい

「ハウルの動く城」の原作では、
戦争の描写はほとんどありません。
そのため、
映画に盛り込まれた映画の描写は
曖昧でわかりにくところが多く、
面白くないという感じる方は多いようです。
実はこの戦争は、
魔女サリマンが愛弟子ハウルを取り戻すために始めた
という説が有力です。
しかし、
はっきり説明されているわけではないので、
わかりにくさがあります。
その3:ハウルの性格がわかりにくい

ジブリ史上もっともイケメン
と言われることもあるハウル。
しかし、
行動や発言に一貫性がないキャラクターでもあります。
・偉大でかっこいい魔法使い
・ナルシストで弱気なかっこ悪い魔法使い
という2つの顔がシーンのよって変わるため、
わかりにくく薄っぺらいキャラクター
と感じる方が多かったようです。
かっこいい外見にごまかされている
という意見も多く見られました。
これも本作が面白くないと言われる理由の1つでしょう。
プレイボーイ設定も矛盾がある

またハウルはプレイボーイという設定ですが、
実は過去にソフィーに会ったことがあり、
それ以来ずっとソフィーを探し求めていた
ということが明かされます。
ソフィーをずっと好きだった一途なハウルと
プレイボーイのハウルのキャラは矛盾するとも言えますね。
本当は一途な男であり、
敢えてプレイボーイを装っているだけなのかもしれません。
しかし、
詳しい描写がないため、
掴みどころがなく中途半端なキャラクター
と感じる方が多いようです。
その4:ソフィーの声が合っていない

ソフィーの声を演じたのは、
超ベテラン女優の倍賞千恵子さんです。
老婆になった時の声はとても合っているのですが、
少女になった時の声は
やや違和感がありました。
ヒロインであるソフィーの声がいまいちだったことで、
映画全体が面白くないと感じてしまう方は
多いようです。
どんなに演技力のある女優さんでも、
・90歳の老婆役
・18歳の少女役
を一人で演じるのはやはり難しいのかもしれませんね。
また、
本職の声優さんが演じたほうが良かったのでは?
という意見も見られました。
さまざまな年代の声を演じられる声優さんなら、
また違った印象になったのかもしれません。
その5:一度観ただけでは理解できない

「ハウルの動く城」は、
一度観ただけだと理解できない部分が多い作品です。
伏線や隠された意味など描写が
随所に散りばめらているからです。
しかもそれらが
物語の大事な部分に関わっていることも多々あります。
伏線を覚えていないと、
回収されるシーンのところで
ついていけなくなってしまいます。
大事な場面で置いてけぼり状態になるため、
映画を楽しめなくなるのでしょう。
ハウルは昔ソフィーに会っていた

例えば冒頭シーンでは
ハウルはソフィーに初めて会ったように
描かれていました。
しかしハウルが少年の頃に、
タイムワープしてきたソフィーに会っていたのです。
ハウルは実はソフィーをずっと想い続けていた
という事実が明かされるのですが、
この伏線回収もわかりにくく、
一度観ただけだと理解できなかった方は多いでしょう。
「ハウルの動く城」は面白いという意見も多い
観るたびに新しい発見がある

面白くないという意見もある本作ですが、
それ以上に「面白い」という意見も多く見られます。
一度観ただけでは理解できない
と言われる「ハウルの動く城」。
しかし裏を返せば、
観るたびに新しい発見があるということでもあります。
はじめは気付かなかった伏線の回収シーンがわかった
登場人物の言葉の裏の意味に気付けた
何度も観ることで、
このように感じたという意見が見られました。
年齢を重ねるたびに色々な見方ができる面白さがある
という意見もありました。
ジブリらしいヨーロッパの風景が素敵

本作の舞台はヨーロッパとされています。
ソフィーが暮らしていた土地のモデルは、
フランスのアルザス地方であることが公表されています。
その他にも
・イタリアを思わせる石畳の路地裏
・スイスを思わせる高山
などヨーロッパ各地の風景を思わせるシーンが多く登場します。
そしてこのようなヨーロッパの風景が
ジブリらしくて素敵
と感じる方が多いようです。
・「天空の城ラピュタ」:イギリス
・「魔女の宅急便」:スウェーデン
・「紅の豚」:イタリアやクロアチア
このようにジブリ作品と言えばヨーロッパのイメージがあります。
「ハウルの動く城」もジブリの名作を彷彿とさせることから、
面白いと感じる方が多いのでしょう。
大人も楽しめるジブリ映画

ジブリ映画はどの作品も
老若男女問わず楽しめる内容になっていますが、
本作は特に大人が楽しめる要素が多いとされています。
例えば一見イケメンで最強の魔法使いに見えるハウルですが、
ナルシストで引きこもりな弱い面もあります。
ソフィーも自分に自信が持てない地味な少女。
キラキラとしたヒロインとは一味違ったキャラクターです。
ファンタジー要素満載でありながら、
やけに現実的な描写もあるため、
大人の心に刺さるのではないでしょうか。
伏線や隠された謎が多いところも、
大人が楽しめる要素と言えます。




まとめ
今回は「ハウルの動く城」が面白くない
と言われる要素についてまとめてみました。
いろいろな要素が盛り込まれているがゆえに
面白くないという意見が多いようです。
しかし何度も観ることで
面白さが増すという意見も多く
奥が深い映画であることもわかりました。