「君たちはどう生きるか」は、
過去のジブリ作品のオマージュだと思われる描写が、
いくつも見受けられました。
今回はネット上にある考察を参考にしながら、
ジブリオマージュをまとめたいと思います。
ネタバレを含みますので、本編ご鑑賞後に記事をご覧ください。














君たちはどう生きるかのジブリオマージュ18個
①父の会社の社員たちが運んでいたコックピットのガラス部分

https://www.ghibli.jp/works/nausicaa/
オマージュと思われる描写:
「風の谷のナウシカ」の王蟲の目の殻の部分
眞人の父親は飛行機部品工場の経営者です。
その会社の社員たちがコックピットのガラス部分を
運ぶシーンがあります。
この部品は「風の谷のナウシカ」の、
王蟲の透明な目の殻と形が似ています。
②眞人がアオサギを追うシーン

https://comic-kingdom.jp/ghibli-chutotoro/
オマージュと思われる描写:
「となりのトトロ」でメイが中トトロを追うシーン
眞人がアオサギを追うシーン。
アオサギが落とした羽を拾いながら、
塔のトンネルに入っていきます。
このシーンは、
「となりのトトロ」でメイが、
中トトロが落としたドングリを拾いながら
森のトンネルに入っていくシーンと似ています。
③入院している母親

https://haruhina05.com/?p=17949
オマージュと思われる描写:
「となりのトトロ」の母親
映画冒頭シーン、
空襲警報が鳴り響く中、
眞人の母が入院している病院が
空襲による火事になってしまいます。
この母親が入院中という設定は、
「となりのトトロ」のサツキとメイの母親と似ています。
彼女は結核を患って入院しているとされていますので、
眞人の母親も結核の可能性が高いですね。
宮崎駿監督の母親も
結核で病気がちだったそうです。
④「上から来た」のセリフ

オマージュと思われる描写:
「天空の城ラピュタ」の上から降りてきたシータ
異世界に迷い込んだ眞人は、
キリコから「どこから来た?」と聞かれ、
「上から来た」と答えます。
これは、
「天空の城ラピュタ」で、
空から降りてきたシータの描写を彷彿とさせました。
飛行船から落ちたシータは、
石が放つ不思議な光に包まれて、
ゆっくりと落ちてきましたね。
⑤「石は歓迎していない」のセリフ

https://haruhina05.com/?p=18377
オマージュと思われる描写:
「天空の城ラピュタ」の石が騒ぐわけだのセリフ
眞人とヒミがナツコを助けに向かう途中、
眞人が石の壁を触ると、
バチバチっとなるシーンがあります。
ヒミは眞人に対し、
「石は歓迎していない」
と言い、石に触らないように警告します。
これは、
「天空の城ラピュタ」の
どおりで、石が騒ぐわけだ
というポムじいさんのセリフを彷彿とさせます。
パズーとシータが地下に逃げ込んだ時、
シータの持つ飛行石に石が反応したというシーンでした。
⑥積み木のバランスが崩れて崩壊した世界

https://middle-edge.jp/articles/I0000604
オマージュと思われる描写:
「天空の城ラピュタ」の崩壊したラピュタ、「ハウルの動く城」の崩れた城
大叔父の積み木によってバランスが保たれていた異世界。
しかしインコ王がそれを崩したことで、
ガラガラと世界が崩壊してしまいました。
これは、
・「天空の城ラピュタ」でラピュタが崩壊するシーン
・「ハウルの動く城」の城が崩れていうシーン
これらのシーンを彷彿とさせます。
⑦アオサギと眞人が外壁をよじ登るシーン

https://cinema.ne.jp/article/detail/40333
オマージュと思われる描写:
「天空の城ラピュタ」でパズーが外壁を登るシーン
眞人を産屋に案内したころで捕まってしまったヒミ。
彼女を助けるために眞人とアオサギが外壁を登るシーン。
このシーンは、
「天空の城ラピュタ」で
囚われたシータを救うために、
パズーが外壁を登るシーンと似ています。
⑧眞人の成長

オマージュと思われる描写:
「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」の主人公の成長物語
本作の主軸となるのは、
眞人の成長物語でしょう。
・母を亡くした悲しみや救えなかった悔しさを感じ続けている
・裕福な暮らしをしながらも不満や心の葛藤を抱えている
このような少年が、
異世界で様々な経験をすることで成長していきます。
これは、
・「魔女の宅急便」のキキの成長物語
・「千と千尋の神隠し」の千尋の成長物語
と似ています。
様々な人との出会いによって
成長していくところも同じですね。
⑨弓矢の力が強くなるシーン

https://www.show02.com/monoke-arrow-5020
オマージュと思われる描写:
「もののけ姫」のアシタカの弓矢
アオサギの羽を使って弓矢を作った眞人。
この羽の不思議な力により、
弓矢の威力が強くなりました。
この描写は、
「もののけ姫」で、
呪いの力によりアシタカの放った弓矢の力が
強くなったというシーンを彷彿とさせます。
⑩戦火の中を眞人が走るシーン

https://bibi-star.jp/posts/8446
オマージュと思われる描写:
「もののけ姫」でアシタカが山犬と走るシーン
空襲により母が入院する病院が火事になったことを知った眞人は、
必死に病院を目指して走ります。
このシーンは、
「もののけ姫」で、
アシタカがサンを助けに行くために、
山犬と一緒に走るシーンを彷彿とさせます。
⑪わらわら

https://ciatr.jp/topics/311367
オマージュと思われる描写:
「もののけ姫」のこだま
異世界のシーンで登場した、
白い小さな体のゆるキャラのような「わらわら」
成熟すると膨らんで空に舞い上がること、
上の世界で人間に生まれ変わることが
わかっています。
このキャラクターは、
「もののけ姫」に登場する森の精霊こだまと似ています。
・白い体
・小さい
・大量にいる
このような点が共通していますね。
ただしちょっと不気味な顔のこだまに対し、
わらわらはとても可愛らしい顔をしています。
⑫アオサギ

オマージュと思われる描写:
「千と千尋の神隠し」のジコ坊
本作の重要キャラクターであるアオサギ。
眞人を騙す悪役のような立ち位置でありながら、
最後は眞人に友達と認められる特別な存在になります。
このキャラクターは、
「千と千尋の神隠し」のジコ坊にソックリ。
ジコ坊は帝から勅命を受け、
シシ神の首を狙う組織「唐傘連」のリーダーであり悪役。
しかし悪役でありながら憎めない複雑な存在というところが
アオサギと通じるものがありましたね。
⑬眞人を襲った白い紙

https://mushikomezzz.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
オマージュと思われる描写:
「千と千尋の神隠し」でハクを襲った紙鳥
ナツコを探しに産屋に行った眞人は、
ナツコを守っている白い紙に襲われます。
このシーンは、
「千と千尋の神隠し」の終盤で、
竜の姿になり傷付いたハクを、
たくさんの紙鳥が追いかけてくるシーンを彷彿とさせました。
⑭異世界と現実世界をつなぐ扉

Twitterより
オマージュと思われる描写:
「ハウルの動く城」の玄関の扉
異世界から現実世界に戻るためには、
自分の世界に通じる扉から出る必要があります。
これは、
「ハウルの動く城」の玄関の扉と似ています。
この扉は丸い円盤の矢印がさした色によって行先が変わります。
赤:キングズベリー
青:港町
緑:城がある荒地
黒:ハウルだけが知っている場所
このような違いがありましたね。
⑮ヒミが操る炎

https://ciatr.jp/topics/315224
オマージュと思われる描写:
「ハウルの動く城」のカルシファーの炎
眞人の母の若き日の姿のヒミは、
火を操る力を持っています。
彼女が操る炎は、
「ハウルの動く城」の火の悪魔カルシファーと似ています。
⑯戦火の中で歪んだ人々の描写

https://flying-fantasy-garden.blogspot.com/2015/10/blog-post.html
オマージュと思われる描写:
「ハウルの動く城」のゴム人間
戦火の中、眞人が母の病院へ走る冒頭シーン。
この場面は現実世界ではありますが、
人々の体や顔が不気味に歪んでいました。
これは、
「ハウルの動く城」に登場した
荒れ地の魔女の手下のゴム人間のような雰囲気があります。
⑰お手伝いの元気なおばあちゃんたち

https://haruhina05.com/?p=12353
オマージュと思われる描写:
「崖の上のポニョ」の老人ホームのおばあちゃんたち
ナツコが住む屋敷で奉仕している7人のおばあちゃんたち。
彼女たちは、
「崖の上のポニョ」のリサが務める老人ホームの
元気なおばあちゃんたちと似ていました。
さらに、
・7人
・背が小さい
ということから、
「白雪姫」の7人の小人にも見えた
と解釈した方も多かったようです。
⑱眞人の大叔父

https://note.com/nyankozamurai/n/nfb5ec4b8359d
オマージュと思われる描写:
「崖の上のポニョ」のポニョの父親
アオサギを追って迷い込んだ異世界にいた大叔父。
積み上げた積み木を安全な状態にしておくという
大事な役割を担っています。
この彼の行動は、
「崖の上のポニョ」に登場する
ポニョの父親で魔法使いである彼が、
魔力で海水を浄化する描写に似ています。














まとめ
今回は「君たちはどう生きるか」で、
過去のジブリ作品を彷彿とさせるシーンやセリフなどを
まとめてみました。
また新たな発見があれば追記したいと思います。