2020年に映画公開され、その後2022年にNetflixで公開され瞬く間に話題になった
「ミッドナイトスワン」。
その後日本のみならず海外でも話題となりました。
LGBTへの理解が急速に進む昨今、
海外の反応はどんなものなのでしょうか。
ミッドナイトスワン海外の反応は賛否両論?
【イタリア】ミッドナイトスワンの作品が観客から賞をもらう

イタリアの『ウディネ・ファーイースト映画祭』北イタリア・ウディネで毎年開催されている
アジア映画の祭典です。
45作品が参加するコンペティション部門において、
劇場の観客が選出する「ゴールデン・マルベリー賞」を受賞しました。
日本映画では同映画祭が創設された1999年以来、6作目の栄誉となります。
【アメリカ】俳優の個性に寄り添うべきという論調が強い

ハリウッドでは、2020年ごろから
アメリカのハリウッドでは2020年になってから頻繁に目にするようになった、
トランスジェンダー役を巡るキャストの問題が大きく話題になっています。
トランスジェンダーの役は、シスジェンダーの俳優が演じるべきではない。
トランスの俳優が演じるべき。
という意見が多く出ています。
近年、特にハリウッドではシスの俳優がトランスを演じることへの反発が強いようです。
この問題はアメリカでも大きく議論されており、
ハル・ベリーもトランス問題により炎上していた
実は、ハル・ベリーもこの問題で批判を受けており炎上騒ぎまで発展していました。
次作品でハル・ベリーがトランス男性役を演じることを発表すると、
国内から「大炎上」と呼べる批判を受け、トランスの男性役を断る事態に発展しました。
シス女性である私が、この役を演じるべきでないこと、
また、トランスジェンダー・コミュニティの人たち自身が、
彼ら彼女らの物語を語るべきであるのは明白であることを、今の私は理解しています。
今後はカメラの前と後ろの両方で、トランスの人々の描写や参加が増えるように、私の声を使っていきたい
このように語っており、日本よりトランス問題を扱った映画が多いアメリカでも、
主演女優や俳優に非難の声が集まりやすい傾向にあると言えるでしょう。
【フランス】LGBTに積極的に理解を示す

こちらはフランスの方のご意見です。
母性本能とは一体何だろうか。
その問いがここにはある。
フランスでは、トランスジェンダーに関しての理解が進んでいるだけではなく
様々な組織が支援しています。
さまざまなNGOがLGBTの権利を促進したり、
サポートを必要とするLGBTの人々のホットライン、学校での提案する協会、
「万人のための結婚」を提唱する運動のような大きな運動、またフランスの多くの都市で
「誇りある行進」と呼ばれるゲイプライドを組織する協会などです。
そういった背景から生活に自然にトランスジェンダーへの理解や関心が根付いており、
日本より身近に感じやすい背景があるのかもしれません。
Midnight Swan exploits trans suffering by refusing to treat them as people, but instead as something to feel pity for, the script just misinterprets almost everything about them throws them into this sad world without any hope. Visually its great and the acting is on a very high level , and for that reason its a watchable film.
訳)トランスジェンダーの苦しみを人間として扱っているように思えた。 しかしそれも利用されていたように思える。 代わりに同情すべきものとして扱っているが、脚本は彼らに関するほとんどすべてを誤解して、 希望のないこの悲しい世界に彼らを放り込んでいるように思える。 しかしビジュアル的にも素晴らしいし、演技も非常にレベルが高いので、見応えのある映画です。
主演の草彅剛さんが元SMAPであることも含め話題になっていたようですね。
【台湾】台北だけで7ヶ所の上映

台北では7軒ほどの映画館で公開しています。
【香港】

なんとミッドナイトスワンは香港でも上映されていました。
台北だけでも7ヶ所の上映があったそうです。
日本の文化に苦言を呈す意見も

冒頭で一果とりんが撮影していたスタジオに関してこのような意見がありました。
日本の女子高生カフェは犬猫カフェと同じ。
大人の男性が若い女性を合法的に写真撮影するんですね。
異様にリアルな空気感と非現実性が同居していて不思議だった。
りんのキャラクターがよかった。友達を思い出した。
ラストは私は悪い方に解釈した。描かれない彼女の心の葛藤を想像せざるを得なかったので。そして個人的にこういう露悪的すぎる作品はあまり好みじゃない。またマイノリティを悲劇的に消費するLGBTQ映画のステレオタイプな面は否めないと思う。
トランスジェンダーの辛さってこういうものだよね、など
ステレオタイプすぎるんじゃないか
という意見も目立ちました。


まとめ
ミッドナイトスワンの海外の反応についてまとめました。
賞を取ったということもあり、
作品として認められている一方、ステレオタイプという意見も目立ちました。