ワニガメ生態研究所の荻野要さんという方が、
たくさんのワニガメの保護をしていることで話題になっています。
荻野要さんとはどういう方なのでしょうか?
経歴や活動について掘り下げていきたいと思います。
このページには爬虫類が出てきます。
今後読み進める際は自己責任でお願いいたします。
ワニガメ生態研究所の荻野要とは?
ワニガメ生態研究所

「荻野要」「ワニガメ」と検索をしてでてきたのが、
「ワニガメ生態研究所」です。

ワニガメ生態研究所と書かれたこの建物は、
どんなことを目的で建てられたのでしょうか?
- 危険動物ワニガメ、
カミツキガメに対しての生態研究。 - 保護、飼養に関する事業を行う。
- 地方公共団体への負担を緩和する。
- 国内で繁殖可能な危険動物として、
国民への危険性の情報を公表する。 - 従来の生態系、自然色豊かな生活を
営める社会の創造に寄与する。
そしてこの施設で生態の管理を1人で行っているのが荻野要さんです。

様々な事情で飼えなくなって手放されたワニガメを、
荻野要さんが引き取りボランティアで保護しているのです。
爬虫類などの飼育の流行もあって、
ワニガメをペットとして飼う人が増えています。
しかし思ったよりお世話が大変で飼うことが困難になり、
飼育放棄をする人が多くいるそうです。
- ワニガメは特定生物に指定されており、
飼育するには都道府県知事の許可が必要。 - 基準を満たした施設を設置すること。
- マイクロチップを埋め込まなければならない。
- 個体の値段は10〜20万円。
- 指定外来種に指定されているので、
野外に放つことは禁止されている。

ワニガメを無償で引き取りお世話をする荻野さんは、
警察からも保護の依頼を受けるほど信頼されています。
現在お世話している生き物の数は、
ワニガメ以外にカミツキガメやヘビに犬猫など約600体。

水槽の水替えや掃除や餌やりなど生き物たちの体調管理を
睡眠時間を削って毎日1人でこなしているといいます。
- カメ目カミツキガメ科
ワニガメ属に分類されるカメ - 最大甲長80cm
- 体重113㎏
- 淡水に生息するカメの中では世界最大
- 寿命は50〜100年
- 背甲の甲板には凹凸や皺が入る
- 頭部は非常に大型
- 四肢は力強く、爪がある
- 噛み付く力が非常に強く、
人間の指を食いちぎることもできる - カミツキガメよりも攻撃性は低く、
人間の方から手を出さない限りは
人間に噛み付くことはほとんどない - 呼吸以外は水の中で過ごしている
- 肉食傾向の強い雑食性で、
魚類や両生類、甲殻類、水草などを餌とする
荻野要(おぎのかなめ)の経歴

荻野要さんとワニガメどっちが怖いかというと、
甲乙つけがたいくらいに強面な荻野さんですが、
お酒もたばこもしていません。
実際にはとっても素晴らしい活動をしている、
優しい方なので安心してください。
- テレビの撮影の時にはスタッフから、
前科・逮捕歴がないか何度も確認される。 - 「普通の服を着てください」と言われる。
- 「タレントとのツーショットをアップしないで」
とマネージャーから言われる。 - カメ保護の理念をなかなか理解してもらえない。
- カメを乱暴に扱う撮影クルーに疑問を感じたこともあった。
- 現在は見学、テレビの取材は全て断っている。

荻野要さんの年齢は2010年の時に45歳と表記されていたので、
2022年現在は57歳だと思われます。
29歳の時にワニガメを飼ったことをきっかけに、
1995年からワニガメの保護活動と研究を始めました。


朝から晩まで飼育にあけくれ、
忙しい時は睡眠時間も満足にとれません。
旅行も20年以上行ってませんし、
家族とのレジャーも諦めてもらってます。
このように語っているとおり、
日々ワニガメたちのお世話で時間をとられています。
家族と書かれているので結婚されているようですね。
収入はどうなっているの?

生態管理の電気代と水道費だけでも月に数十万円、
飼育許可の申請や輸送費はもちろんのこと、
食費と治療費などにもお金がかかります。
それを支える収入はどこから来ているのでしょうか?

株式会社「鰐亀組」というのは荻野要さんが営む建設会社です。
この会社の収入はワニガメたちのエサ代などに使われています。
そして「ワニガメ生態研究所」は一般社団法人になります。
- 一般社団法人はどのような活動でも行える。
- NPO法人は「特定非営利活動」しか行うことができない。

実は荻野要さんは過去にも建設会社を経営していましたが、
負債約4億円を抱えて倒産してしまい、
2010年に自己破産を経験しています。

現在は荻野さんの活動に賛同する人たちから、
エサなどの支援物資が送られてきたり、
施設で保護するための募金も募っています。
たくさんの方の援助があって保護活動が成り立っているようです。
指を切断で120針縫った?

荻野さんは過去に指を切断する大けがを負ったことがあります。
噛まれたのはワニガメではなくヘビです。
こちらのアミメニシキヘビは5メートルあるそうです…
その時の様子をこのように語っています。
ヘビたちは最近休食中で、
今週末に半年ぶりの食事の予定でした。
おそらくお腹が空いて、
私のことを食べ物だと思って襲ってきたんでしょう。
右腕に食らいついて巻きつかれましたが、
そのまま水の中に入れることで対処しました。
水中だとヘビも息が苦しくなって、
数分で離してくれるんです。

血だらけになり救急車で運ばれ、
縫合と入院を勧められたものの、
動物たちの世話があるから
と入院を拒否して帰ってきたそうです。
さすが動物を愛する荻野さん。
実はアミメニシキヘビに噛まれたのは初めてではなく、
その時が2回目でした。
「過去には親指の付け根から上の筋肉を5ヶ所、
アミメニシキヘビに咬まれて切断しました。
手の甲の部分は大きく2ヶ所でこちらも筋肉を切断し、
色々なモノが丸見えになりました。
抜糸も2日掛かりました。
後は中指と、人差し指と、親指の・・・で、
数年で合計120針以上縫っています。」
最初は小さくてかわいいと思いヘビを飼育し始めた人が、
思ったよりも大きくなり飼育放棄をすることがよくあるそうです。
おとなしいと思っていた個体でも、
油断して噛まれて大けがを負うこともあります。

どんな生き物にも言えることですが、
緊急事態でも冷静に対処できる人でないと、
飼うべきではないと思います。
と荻野さんが言うようにもしもの時に冷静に行動、
その時を想定して飼育していくのが大切かもしれません。
アミメニシキヘビは2020年6月から、
一般家庭でペットとして飼育することが禁じられています。
行き場をなくした犬や猫も保護

狂暴で捨てられてしまった危険生体だけではなく、
荻野さんは猫や犬の保護もされています。
朝夕は犬の散歩などのお世話をして、
その後は水替えと掃除です。

600体ほどの生体のお世話を1人でしているのですから、
その大変さは想像を絶するものがあると思います。

施設内には大きなワニも保護されていますが、
マメに掃除をしているので本当に水が綺麗で、
ワニもとっても気持ちよさそうですね。

今の飼育施設もワニガメ達が増えて狭くなってきたようで、
研究所の前の土地に新たな飼育場所を増築予定です。
総面積は今ある施設と合わせて6000㎡ほどになります。
保護活動にさらに力が入りそうですね。
まとめ
ワニガメ研究所の荻野要さんは、
自分の睡眠よりも優先して保護活動を行う、
とても素敵な方であることがわかりました。
荻野さんにお世話してもらえるワニガメ達は、
とっても幸せですね。