26年に渡ってドラえもんの声を演じ続けてきた大山のぶ代さん。
現在は認知症を患い老人ホームで生活されています。
そんな大山さんの最後の仕事は何だったのでしょうか。
実は認知症発症後も仕事を続けており、
最後の仕事はゼウシくんでした。
この記事では、
大山のぶ代さんのドラえもん引退から最後の仕事まで
まとめてお伝えしたいと思います。





大山のぶ代の最後の仕事は?
認知症後最後の仕事はゼウシくん
認知症によって仕事を続けることが難しくなった大山さん。
最後にアニメ声優を務めた作品は、
アニメ「おにくだいすき! ゼウシくん」でした。
全農のアニメCM

https://twitter.com/zennoh_food/status/1319095043022487559/photo/1
「おにくだいすき! ゼウシくん」は、
全農(全国農業協同組合連合会)が制作した、
テレビ番組内のアニメCMです。
2014年~2015年にかけて放送されました。
第1、2シーズン合わせて計17話。
にくにくランドの王子様ゼウシくんとぬいぐるみのみの太、
そして居候先の三伊戸家の人々の物語。
ゆるキャラとシュールな内容、
そして主人公を演じる花澤香菜さん、
みの太を演じる大山のぶ代さんなど、
アニメCMとは思えない豪華俳優陣も話題になりました。
昔のドラえもんの声が話題に
みの太は初期のドラえもんを彷彿とさせるような声で、
認知症を患っているとは思えない演技でした。
「おにくだいすき! ゼウシくん」のCMが流れると、
そんな大山のぶ代さんの声が話題になりました。
大山さんは2005年にドラえもんの声優を引退されており、
水田わさびさんが引き継ぎました。
しかし旧ドラえもんの認知度は非常に高かったため、
ゼウシくんの声=旧ドラえもんの声
に反応した方は多かったようです。
ゼウシくん、昔のドラえもんだー!
ドラえもんが帰ってきてくれて嬉しい!
などの意見が多く見られました。
ゼウシくんのCMは、
ゼウシくん公式チャンネルで見ることができますよ。
ドラえもんは認知症前に引退

出典元:https://x.com/livedoornews/status/832598071049547776?s=20
大山のぶ代の最後の仕事はドラえもん
と思う方は多いようです。
認知症により他の仕事はできなくなっても、
ドラえもんだけは最後まで演じ切ったイメージがありますよね。
しかし実はドラえもんは認知症になる前に引退しています。
大山さんが認知症の診断を受けたのは2012年ですが、
ドラえもんを引退したのは2005年です。
どんな経緯があったのかご説明しましょう。
ドラえもんを辞めた理由

出典元:https://x.com/i14Q0GWdODvvJGU/status/1720852434166403422?s=20
1979年4月から25年間ドラえもんの声を担当してきた大山さん。
原作者の藤子・F・不二雄氏さんが
ドラえもんはこういう声だったんですね
と言ったのは有名な話です。
それほどのはまり役でした。
しかしアニメ放送から25年が過ぎた時、
声優陣の高齢化などを理由に若手の声優陣と交代することが決定。
2004年の日刊スポーツの記事によると、
大山さんは、

テレビ放送から25年がすぎ、ちょうど良い交代の時期。
遠い未来までずっとずっとみんなに愛される「ドラえもん」であってほしい
と話しています。
またのび太の声を担当されていた小原乃梨子さんは、
5人の平均年齢は60代後半。
後輩にきれいにバトンタッチしましょう、
とみんなで決めました
と声優一新の経緯を明かしていました。
直腸がんで引退を考えていた?

大山さんは2001年に直腸にがんが見つかり手術を受けています。
大山さんは仕事をセーブしましたが、

どうしても子供たちに夢を与えたい
という強い思いから、
ドラえもんの仕事だけは続けました。
入院中はアフレコの機材を病院に持ち込んで、
病室で収録を行ったといいます。
大病中にもかかわらず、
いつも通りの声でドラえもんを演じ切った大山さん。
しかしこの時、

私にもしもの事があれば、大切なドラえもんに傷がついてしまう。
今が引き際かな。
とドラえもん引退を申し入れたといいます。
ドラえもんに対する責任感と愛情から、
引退を決意されたのですね。
すぐにドラえもん引退はできなかった

しかしドラえもんという多大な影響力を持つキャラクターを
すぐに辞めることはできなかったそうです。
新キャスト探しもありますので当然かもしれませんね。
この頃から長期的な話し合いが行われて、
2005年に降板することが決定したようです。
大山さんがドラえもんを辞めた理由は、
声優陣の高齢化だけでなく、
大山さんのドラえもん愛も関係していたようですね。
大山さんが最後にドラえもんを演じたアニメは、
2005年3月18日放送分「ドラえもん オールキャラクター夢の大集合スペシャル!!」です。
最後にドラえもんの声を演じたのは、
2005年3月25日放送の映画「ドラえもん のび太のワンニャン時空伝」のCM前のお別れコメントでした。
ドラえもん引退後も多方面で活動

ドラえもん引退後も、
多彩な仕事をされた大山さん。
・自伝エッセイ「ぼく、ドラえもんでした。涙と笑いの26年うちあけ話」を出版(2006年)
・音響芸術専門学校の校長に就任(2007年)
・グルメバラエティ番組「元祖!でぶや」のナレーションを担当(2007年~2008年)
その他にも、
講演を行ったり、
テレビやラジオに出演するなど、
タレントとして活躍されていました。
心筋梗塞と脳梗塞で仕事をセーブするように

しかし2008年4月、
心筋梗塞と脳梗塞を併発。
緊急入院し治療を行いました。
その後のリハビリで、
今まで通りの日常生活を送れるまでに回復しましたが、
徐々に仕事をセーブするようになったようです。
この時、大山さんは75歳ですので、
年齢的にも今まで通りの仕事のペースは、
難しかったのかもしれませんね。
認知症発症後も仕事をしていた

出典元:https://x.com/dZbe2jLDGOLIOOw/status/1721421835324321975?s=20
心筋梗塞と脳梗塞から回復したと思われた大山さんでしたが、
その後、認知症を発症。
2012年にアルツハイマー型認知症との診断を受けました。
しばらくその事実は明かされませんでしたが、
2015年5月に夫の砂山啓介さんが大山さんの病状を公表しました。
数分前のことも忘れてしまうような状況だったといいます。
しかし大山さんは認知症になっても、
短いセリフを言うことはできたため、
声優の仕事を続けていました。
認知症でもモノクマを演じ切った
2010年から、
ゲームソフト「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」の
モノクマ役を担当されてきた大山さん。
ドラえもん引退後、5年ぶりに声優復帰したこともあり、
注目されたキャラクターでした。
大山さんは認知症を発症された後も、
モノクマを演じ続けました。
2013年には、
「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation」
で、テレビアニメ化され大山さんも出演されました。
そして2015年に行われた
舞台「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE ~さよなら絶望学園~」
にも声優出演した大山さん。
7月29日に行われた制作発表会には、
大山さんのビデオメッセージが流れました。
認知症を公表した後ということもあり注目されました。
大山さんは、
久しぶりにまたモノクマを演じることができて本当に幸せです
と語り、
最後には
うぷぷぷぷぷ、ワクワクのどきどきのステージの始まり始まり~
おまえら、ギロッポンで待っているぞ~
とモノクマを演じて呼びかけました。
いつもと変わらないキュートな大山さんの声に、
会場は盛り上がったそうです。
大山さんがモノクマを演じたのは、
このビデオメッセージが最後だったようです。
まとめ
認知症を発症した大山のぶ代さん。
声優として最後の仕事は、
「おにくだいすき! ゼウシくん」というアニメでした。
ドラえもんの引退は認知症を患う前であり、
これからもずっと愛されるドラえもんであるために、
引退を決断していたことがわかりました。
また認知症発症後も仕事を続けていたという大山さん。
唯一無二の声は健在でした。
これからも様々な作品の中で、
大山さんの声は多くの人を楽しませてくれるでしょう。