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すずめの戸締まりでスピリチュアル的5つの要素!神話や要石は実在する?

「すずめの戸締まり」はスピリチュアル性が高い映画です。

日本神話や古神道などの、

スピリチュアルが盛り込まれた要素についてまとめてみました。

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目次

「すずめの戸締まり」のスピリチュアル的な5つの要素

その1:岩戸鈴芽の名前の由来はアメノウズメノミコト

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

新海誠監督は「新海誠本」の中で、

主人公の岩戸鈴芽(いわとすずめ)の名前の由来は、

アメノウズメノミコト(天鈿女命)

であることを明かしています。

アメノウズメノミコトの

「ウズメ」が「スズメ」になったそうです。

日本最古の踊り子

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

アメノウズメノミコトとは日本神話に出てくる神様です。

その昔、最高位の神であるアマテラスオオミカミ(天照大神)が、

天岩戸に隠れしまったために、

世界が闇に覆われてしまいました。

困った高天原の神々は、

天岩戸の前で様々な出し物をして、

アマテラスオオミカミの興味を引こうとしました。

天岩戸の扉を開けさせた

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

そこで活躍したのがアメノウズメノミコトでした。

面白い踊りをしたため神々は大盛り上がり。

それが気になったアマテラスオオミカミは、

天岩戸の扉を開けて出てきたのでした。

アメノウズメノミコトは、

・日本最古の踊り子
・芸能の神様

などとされています。

この時の舞は「神楽(かぐら)」の起源ともされています。

鈴芽とアメノウズメノミコトの役割は逆だった

アメノウズメノミコトの目的は、アマテラスオオミカミが扉を開けて出てくること
鈴芽の目的は、後ろ戸の扉を閉めて巨大ミミズが出てこないようにすること

扉に関わることは共通していますが、

その目的は「開ける」「閉じる」という逆のことでした。

その2:場所を悼(いた)む物語

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

新海誠監督はこの作品を作る際に、

場所を悼む物語にしたい

という想いがあったそうです。

悼むとは、

死を嘆き悲しむと同時に、

弔いながら悲しみに別れを告げるということです。

新海誠監督は「新海誠本」の中で、

何かを始める時には地鎮祭のような祈祷儀式があるのに、
終わっていくときには、
どうして何もしないんだろう。

という疑問があったそうです。

廃れてしまった場所を見るたびに、

そのような気持ちになったといいます。

この映画では全国各地にある廃墟が出てきます。

閉じ師が後ろ戸を閉じる行為は、

地鎮祭の逆の儀式という感じでしょうか。

新海誠監督は、

場所を悼むとは失われていく場所を、

・見送る
・鎮魂する
・お礼を言いながらお別れをするというような

このように表現されていました。

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その3:閉じ師は陰陽師がモデル

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

椅子の姿にされてしまう草太は、

この映画の中の重要なキャラクターです。

草太の職業は閉じ師です。

日本のいろいろな場所に存在する廃墟となった場所にある、

後ろ戸の扉を閉めてまわることが閉じ師の仕事です。

閉じ師がきちんと後ろ戸を閉めないと、

後ろ戸から巨大ミミズが出てきて災害を引き起こしてしまいます。

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

新海誠監督は、

この閉じ師のイメージは陰陽師のようなものと言っています。

陰陽師といえば、平安時代に活躍した「安倍晴明」が有名ですね。

役人、学者としての役割があったのですが、

妖怪を封じ込める能力を持っていました。

特別な力を持ち、

その力で災いの元を封じ込めるという点で、

閉じ師と陰陽師と同じと言えますね。

その4:要石の存在

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

「すずめ戸締まり」の要石は、

常世(死者の世界)にいる巨大ミミズの頭と尻尾を封じている2つの石です。

時代ごとに正しい場所に要石を刺しておくことで、

地震の原因となる巨大ミミズを鎮めることができるとされています。

要石だったダイジンは鈴芽に引き抜かれたことで、

封印が解かれて白猫の姿になったのでした。

要石は実在する

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

実はこの要石は実在します。

要石があるのは4箇所。

・茨城県鹿嶋市の鹿島神宮
・千葉県香取市の香取神
・三重県伊賀市の大村神社
・宮城県加美町の鹿島神社

この4つの神社にあり、

ほとんどが地中に埋まっています。

日本では古来から地震の原因は地中にいるナマズという伝承があります。

そのナマズの頭と尻尾を押さえるのが要石と言われています。

「すずめの戸締まり」の要石の設定とほぼ同じですね。

要石は元は人間だった

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

「すずめの戸締まり」の中で、

草太の祖父・羊朗が

草太はこれから何十年もかけ、神を宿した要石になっていく。

と言うシーンがあります。

つまり要石は元は人間だったということです。

実際にこのような「生贄」のようなものは、

古来の日本にもあったと言われています。

災害や神の怒りが原因だと考えられており、

動物や人間を捧げることで災いを防ぐ儀式が行われていたそうです。

また、この時「生贄」に選ばれることは、

とても名誉なことだと言われることもあったといいます。

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その5:2羽の蝶々

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

「すずめの戸締まり」には、

蝶々が舞っているシーンがいくつかあります。

物語の冒頭で死者の世界の夢から目覚めた鈴芽のまわりには、

2羽の蝶々が飛んでいました。

部屋の中なのに蝶々?

不自然に登場した蝶々の意味は何?

ネット上ではこのような声が上がっていました。

さらに、

蝶々は津波で亡くなった母親?

鈴芽の両親?

などの意見も散見されました。

蝶々には死者の魂が宿る

サナギから脱皮して美しい姿になり飛び立つ蝶々。

その様子から、

体から抜け出した魂を極楽浄土へ運んでくれる

と考えられていました。

死者の魂が宿る存在として、

神聖視されてきたのです。

鈴芽のまわりを飛んでいた蝶々は、

亡くなった母親という説は納得できますね。

ただし父親については、

何も語られていないため疑問が残ります。

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「すずめの戸締まり」のスピリチュアル要素の効果

より厚みのあるファンタジーになっていた

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

「すずめの戸締まり」はジャンル分けが難しい映画ではありますが、

ファンタジー要素が強い作品であることは確かです。

スピリチュアルな要素が随所に散りばめられていることで、

より厚みのあるファンタジーに仕上がってました。

神々の話と関連しているところがおもしろい

要石が実在するとは興味深い

このような意見が見られました。

神々の話や霊的なものなどが織り交ざることで

心に残る映画になったのでしょう。

https://twitter.com/fesandlive/status/1592131706219528197?s=20&t=RtzjJsuW9BASycKJAynKjg

「神様のきまぐれ」と思えることの意味

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

「すずめの戸締まり」は、

実際に起きた東日本大震災に真正面から向き合った作品です。

新海誠監督は、

・なぜ被害に遭ったのはあの人たちであって、自分ではないのか。
・生者と死者の間にある境界線があまりに根拠なく引かれていることへの不条理

このようなことを考え続けているそうです。

震災を経験した方もそうでない方も、

このように感じる方は多いのではないでしょうか。

草太が言う印象的なセリフがあります。

神様の本質は気まぐれ

つまり震災による生と死の境界線は

神の気まぐれによるものであり、

人間の力ではどうしようもなかったこと

というメッセージではないでしょうか。

鈴芽は受け入れて前に進んだ

映画「すずめの戸締まり」公式サイト 

気まぐれな神さまであるダイジンに振り回されながらも、

やっと故郷の地、東北に辿り着いた鈴芽。

そこで過去の自分と向き合い、

過去の自分や母親に執着するのではなく未来に目を向けよう

という気持ちになります。

目に見えないスピリチュアルなもの(母の幻影)との決別が今回の鈴芽の旅の終着点

鈴芽の心の成長が素晴らしかった

震災で亡くした母親と向き合うことができたことで解放されたと思う

映画を見た方はこのような感想を持たれたようです。

このような鈴芽の成長を描くためにも、

スピリチュアルな要素が必要だったのでしょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

「すずめの戸締まり」は随所にスピリチュアルな要素が感じられました。

新海誠監督ワールドが楽しめる素晴らしい作品と言えるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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