2020年に公開され、2023年にNetflixで公開されて瞬く間にSNSで話題になった
「ミッドナイトスワン」です。
作中でりんが踊りながら屋上から飛び降りるシーンがあります。
この飛び降りた理由について考察していきます。
衝撃的な内容やLGBTの内容含みます

ミッドナイトスワンでりんが飛び降りた理由は?
考察1つ目:足の怪我でバレエを辞めなければならなかったから

趣味程度だとしても、幼少期から続けてきたライフワークであるバレエを、
自分の意思で辞めなくてはならなかったことは悔しかったでしょう。
小説の方には唯一楽しめる趣味だからという表現がありました。
生活の一部となってしまったバレエを急に辞めてしまったら、
精神的にも落ち込むのではないでしょうか。
一果には強気でバレエは暇つぶしのような発言をしていましたが、
やはり自分の意思と関係ない辞め方に納得はいかなかったことでしょう。
考察2つ目:才能あふれる一果に自分の限界を知ったから

自分が一番仲良くしているものの、どこか見下していた一果。
その一果がメキメキと才能を発揮して自分を追い抜き、
実花先生もレッスン中はほぼ一果しか見ていません。
実花先生の関心を今までりんが引いていたことに、
突然現れた一果に自分の立ち位置を奪われたという悔しさや
一果に対する気持ちの揺れがあったことでしょう。
考察3つ目:親から期待されないことがわかったから

母親と父親から本質的な愛情を与えられずに育てられてきたりん。
バレエが家族をつなぐツールでした。
母親の
この子からバレエを取ったら何も残らない
という言葉から、
りんは「母の子供」ではなく「母の代用品」だったことを確信してしまいました。
バレエにも自宅にも居場所がなくなってしまったりん。
高校生が自分で居場所を作ることは難しいですよね。
その環境に絶望をしてしまったことが考えられます。
考察4つ目:人生に希望を見出せなくなったこと

元々自分の家庭環境があまり好きではなく、
やや自暴自棄になってバイトもしていたりん。
バレエ自体には生きがいとしての活動ではありませんでした。
しかし思考停止状態だとしても、やることが決まっているのが楽だという見方もあります。
そこにバレエができなくなってしまったことを考えると
今後の人生に希望は見出せなかったのかもしれません。
考察5つ目:思春期の不安定さ

りんは高校生。
一果も凪沙という理解者が出現するまで非常に荒れていました。
りんのことを本当に理解してくれる人物は一果が転校してくるまでいなかったようです。
その一果への嫉妬、羨望、恋心、とても複雑な気持ちを抱えた状態で、
さらにはバレエができなくなるという追い討ち。
アイデンティティを探し求めている時期に、
自分というものがわからなくなってしまったり自暴自棄になってしまう可能性もあります。



まとめ
ミッドナイトスワンのりんが飛び降りをしてしまった理由についての考察でした。
- 思春期独特の気持ちの揺れ
- アイデンティティを失ったこと
- 親から実質見放されたこと
- 一果の才能を身近でみた絶望
- 人生に希望を見出せなくなったこと
りんの気持ちになってあのシーンを見ると、
とても胸が痛みますね。
りん役の上野鈴華さんの演技にも注目です。