現地時間2023年6月18日、
オーシャン・ゲート社の潜水艇タイタンが
タイタニック号の残骸を見る観光ツアー中に、
行方不明になったことが報じられました。
一体どんなツアーなのか詳細をまとめました。


タイタニック号ツアーの内容まとめ
運営:オーシャン・ゲート社

https://forbesjapan.com/articles/detail/64063
タイタニック号の見学ツアーを運営しているのは、
米ワシントン州エヴェレットに本社がある旅行会社、
オーシャンゲート・エクスペディションズ
という民間企業です。
「日常生活から飛び出し、真に非日常的なものを発見するチャンス」
と謳う深海冒険ツアーを行っています。
2021年と2022年に遠征を成功させ、
2023年は18回の潜水を予定していたといいます。
3年の間にタイタニック号見学ツアーに参加した方は、
300人近くもいるそうです。
日程:約1週間のツアー

https://front-row.jp/_ct/17517892
タイタニック号見学ツアーは7泊8日を予定していたそうです。
・カナダのニューファンドランド州セントジョンズを出発
・約640km離れたタイタニック号沈没現場へ
・沈没現場の海上から潜水艇に乗り込み、潜水を開始
・タイタニック号の周りを2周ほどして浮上
このようなプランだったといいます。
料金:1人あたり約3500万円

オーシャン・ゲート社のホームページによると、
ツアーの参加料は1人あたり、
25万ドル(約3500万円)です。
世界最大と言われる豪華客船の高額プランでも600万円程度なので、
破格の金額と言えますね。
しかしタイタニック号ツアーへの参加希望者は多く、
予約待ちの状態だったと言われています。
家を抵当に入れて参加する人もいたんだとか。
この費用には、
・訓練
・装備
・食事
などが含まれているそうです。
緊急用の酸素が積んであるなど、
96時間生命を維持できる装置を備えていたといいます。
条件:基本的に誰でも参加できる

オーシャン・ゲート社のタイタニック号ツアーは、
費用を支払うことができれば、
基本的に誰でも参加することができたそうです。
ただしいくつか承諾すべき点があったといいます。
同意書にサインする必要があった

東京新聞の情報によると、
オーシャン・ゲート社は、
参加者に以下のような説明をしていたそうです。
・同社の潜水艇は観光用ではなく「実験的なもの」
・安全機関から承認も認定も受けていない
さらに参加者は、
不測の事態で死亡する可能性も含めた同意書に
サインすることが求められたといいます。
このような同意書の内容は一般的という声もありますが、
死と隣り合わせであることが伺えますね。
参加人数:3~5人

オーシャン・ゲート社のタイタニック号ツアーの参加者は、
通常は3人、最多で5人とされています。
参加者の他に、
・操縦士1名
・コンテンツエキスパート1名
が搭乗するそうです。
元参加者の情報によると、
・艇内は座席のないミニバンのような状態
・1つしかないのぞき窓から交代でタイタニックの残骸を見学する
・椅子はなく、10時間あぐらをかいて座っていた
・深海3800mの真っ暗な無人の空間を漂い、停電の可能性もあった
・気温は4度
このような過酷な状態だったといいます。
死と隣り合わせの深海という状況に加え、
潜水艇の中も決して居心地が良いとは言えない状況なのですね。
それでも参加を希望する方が多いということで、
タイタニック号には人々を惹きつける
特別な力があるのでしょう。
何度も繰り返し参加する方も多いようです。
潜水艇:タイタン号

https://forbesjapan.com/articles/detail/64063
タイタニック号見学ツアーで使用されるのは、
潜水艇「タイタン号」です。
・全長:6.7m
・重さ:約1万㎏
・最大潜水:水深4000m
・96時間生命を維持できる酸素などの装備が備わっている
タイタニック号は海底3800mに沈んでいるとされていますので、
最大潜水が水深4000mのタイタン号なら、
安全にタイタニック号見学ができるということですね。
元従業員から不安の声もあった

東京新聞の情報によると、
オーシャン・ゲート社の潜水艇について、
元従業員が警笛を鳴らしていたことが明らかになりました。
その内容とは、
潜水艇の「のぞき窓」は水深1300mまでの耐久性しか保証されていない
というものでした。
潜水艇は観光用ではなく「実験的なもの」
ということを前提にしているため、
不安要素は何かしらあったのかもしれませんね。
タイタニック号ツアーは人気
オーシャンゲート以外のタイタニック号ツアー

https://front-row.jp/_ct/17517892
超高額にもかかわらず、
世界各国から参加希望者が集まるタイタニック号ツアー。
オーシャンゲート社以外の企業もツアーを実施してきました。
英国「ディープ・オーシャン・エクスペディション社」

https://www.jiji.com/jc/d4?p=tin123&d=d4_mili
1998年、いち早く、タイタニック号の残骸を見る遠征ツアーを実施。
3万2500ドル(約460万円)のチケットを一般販売しました。
これまで200回近くタイタニック号を訪れたそうです。
米国「ブルーフィッシュ社」

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/082600491/
米国ロサンゼルスにある旅行会社。
2002年にタイタニックの観光ツアーを開始。
しかし5年間で参加者は8人だけだったという情報もあります。
2012年に受付を再開した時の代金は、
5万9680ドル(約850万円)だったそうです。
英国「ブルー・マーブル社」

https://front-row.jp/_ct/17517892
2019年に売り出したチケット代は10万5129ドル(約1500万円)。
タイタニック号が沈没した当時の、
一等船室料金を現代の金額に置き換えた金額なんだそうです。
「タイタニック」監督は何度もタイタニック号を訪れていた

https://movies.yahoo.co.jp/movie/83641/
1997年「タイタニック」を大ヒットさせた
ジェームズ・キャメロン監督。
細部までこだわったタイタニック号の再現シーンが
大きな話題となりました。
彼はこれまで何度もタイタニック号を訪れていることでも有名です。
潜水艇のバッテリーが切れ、浮上するための装置が作動しなくなる
というトラブルが起きたこともあったといいます。
緊急用のバラストを捨てて何とか浮上したそうです。
結婚式を挙げた人も

タイタニック号を訪れる方の多くは観光が目的だといいます。
2001年には、
あるカップルが結婚式を挙げて話題になったそうです。
潜水艇をタイタニック号の船首に停泊させ、
その潜水艇の中で結婚式を挙げたんだそうです。
映画「タイタニック」のジャックとローズの名シーンを
再現したかったのでしょうね。










まとめ
今回はタイタニック号のツアー内容について
調べてみました。
超高額で、さらに過酷なツアーであることがわかりました。
そこまでしても訪れたいタイタニック号には、
人々を惹きつける不思議な力があるのでしょう。